2011
05.25

何気ないところに

完成した車体を客観的にしか見てない。
カッコいい、とか、ダサいとか・・・
オートバイの機能美、パーツの美しさ等、芸術的観点から見ると、
また違った感覚が沸いてくる。

溶接を仕事にしているお客さん2人に、マフラー加工の相談。
忙しい中、仕事終了後、当店まで足を運んでくれる。
「このマフラーのここに触媒入ってて、もっと排気効率上げたいのね〜、
この溶接剥がして、触媒とってチョーだーい!レースで使うから。そしてまた溶接してー」
と素人ながら、この頼んだ作業がいかに大変か解るつもり。
彼らはいつもオレのわがままを、自分の仕事終了後にやってくれる。
いつも申し訳ないと思っている。・・・そしてチョット眺めていると、
「ステンでテンニ(1.2mmの厚み)、サンダー?コンタ?どこくわえるっべ?んん〜・・・」
もうすでに職人の目になって段取りを考えてる。
「何とかやってみっべ!」と、いつものように快く引き受けてくれた。
いつもすんません・・・

「いやーここの曲線出すのむずかしいんだよなぁ、オライの機械ではできねもんね!」
と触媒が入っている白線で囲んだ湾曲部分を指してこうつぶやいた。
そんな職人もうなるパーツがオートバイには満載である。
そんなパーツで組上げられた完成車は、決して高い買い物ではないと思う。