2007
10.06

SOS 第2章

現場に着いたときはもうすでに陽は落ちていた。

本人はあの性格なので、通りすがりの車のおじさん(よくいたもんだ!)に声をかけ

ヒッチハイクで下山途中であった。

 

我々にあってホッとしたのか中年のオヤジ顔がほころんだ、のは一瞬、

「水もってきたが?のど渇いて、だ-めだ!水、水!」

こっちは仕事を中断して来てやったにもかかわらず、ねぎらいの一言も無く、水だって!

相変わらず、わがままなオヤジ。困ったもんだ。

「なに-。もってこね?バッガヤロー!」怒られた。

悪びれる様子も無く、いつもの様に、この状況に陥ったいきさつを語り始めた。

しかし、彼の目的は、ただ、DT200のボロバイクをどう救出するかのみである。

こちらは、生きてて良かったと心のそこから安堵?してるのに。バイクなんかどうでもいいようなもの。

ようやく現場に到着。しかし・・・・。どうしようもない。彼は是が非でもバイクを持ち帰らなければならない。

「無理!無理!無理!今日は帰ろう。」と投げやりに言うと、まるでおもちゃを買ってもらえない

子供のように、しゅん、言葉が消えた。

つづく(まだ書き足りないので)